質問
当社が、新たな駐車場を建設するについて、近隣住民との最終的な合意はできないままになっています。当社としては、日程的なこともありと工事を進めるしかないと判断していますが、工事業者は、地元ということもあり、工事受注の条件として当社に近隣住民とのトラブルの処理を求めています。
このような状況で工事を始めるにあたり、留意すべきことがあれば教えてください。
回答
建設現場などで、大きな振動が発生する工事をした場合、「振動によって家にひびが入った」というクレームが入ることがあります。「振動によって家にひびが入ったこと」は、訴訟になればひびが入ったと主張する側が証明しなければならないのですが、そうはいっても、このようなクレームを避けるために、工事によって影響を受けそうな家を、了解を得た上で、工事をする側が事前に調査し、どのような状態かを記録しておくことがあります。これによって、ひびが入ったというクレームが入っても、工事によるものなのか、工事前からあるものなのか、判断することができます。
振動、騒音、粉じんによって、精神的な損害を被ったという場合も、振動、騒音、粉じんが受忍限度(一般人が我慢できる限度)を超えたということを、損害を被ったという側が証明しなければなりません。これについては、とくに現時点で対処することはなく、このような被害ができないような工事を心がけるということくらいでしょうか。