マンションや商業施設に設置されている機械式立体駐車場は大変便利ですが、その一方で、近年、装置内に人がいる状態で機械を作動させるなどした結果、重大な人身事故も増えています。
国土交通省では、このような状況を受けて、平成26年3月、「機械式立体駐車場の安全対策に関するガイドライン」を策定し、製造者・設置者・管理者・利用者がそれぞれの立場から取り組むべき安全対策を示しました。
さらに、平成26年7月には駐車場法施行規則の一部が改正され、駐車場法施行令第15条に基づく大臣認定制度の下で、機械式立体駐車場の構造・設備に加えて安全性についても基準を定め、緊急停止ボタンの設置等が認定の要件となりました(駐車場法施行規則第4条1項。平成27年1月から施行)。
ただし、対象となるのは、平成27年1月以降に新設される、商業施設や時間貸しの機械式立体駐車場で、その規模が駐車面積500㎡以上のものに限られています(駐車場法第11条)。
つまり、現状では、マンション併設の機械式立体駐車場には(それが平成27年1月以降に新設されるものであったとしても)緊急停止ボタンを設置しなくてもよいということになりますが、重大事故の発生を未然に防止するため、管理組合で話し合うなどして、できる限りこのような安全機能を備えることが望ましいと考えられます。
機械式立体駐車場の安全対策について
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